少女が目覚めたとき、自分が置かれた状況をすぐには把握できなかった。薄暗い倉庫のような部屋。ボイラーだろうか、今では使われていないであろう機械が散乱している。少女は繋がれていた。両手は手錠、足には鎖。どうやら口にはガムテープが貼り付けられているようである。何？どういうこと？少女は混乱した。監禁…。少女は漸く状況を理解するとパニックに陥った。鎖は少女が動くたびにじゃらじゃらと不快な金属音を立てたが気にしている場合じゃなかった。少女は本能から恐怖を感じ、身悶える。焦れば焦るほど手錠は両腕に食い込み鋭い痛みを放つ。少女は泣きながら喚く。助けて！。しかし、訪れたのは助けではなく人間の形をした災厄だった。